個人開発の固定費、月いくらかかる?——Webアプリ6つを、月188円で動かしている内訳
「個人開発でWebアプリをいくつも公開している」と言うと、サーバー代がかさんでいるのではと聞かれることがあります。実際のところ、yohakulabでは今、ポータル+ブログとアプリ5つ、合計6つのWebプロパティを公開しています。それでも維持するための固定費は、月あたり188円ほどです。
以前の記事で「AIを使ってアプリを作る挑戦のコストは月3,200円」という数字を出しましたが、あれはAIアシスタントの月額プランまで含めた「作る」ためのコストでした。今回はそれとは切り分けて、すでに公開したものを動かし続ける「運用インフラ」だけに絞って内訳を出します。
今動いているもの
同じ yohakulab.app というひとつのドメインの下で、次の6つが動いています(2026-08-24時点、すべて200を確認)。
| プロパティ | 役割 |
|---|---|
| yohakulab.app | ポータル+ブログ |
| fire.yohakulab.app | シンプルFIRE計画 |
| seisan.yohakulab.app | シンプル生活費精算 |
| keisha.yohakulab.app | シンプル傾斜割り勘 |
| keiro.yohakulab.app | シンプル経路比較 |
| tedori.yohakulab.app | シンプル手取り計算 |
7月に「AIで挑戦のコストは月3,200円」を書いた時点では、動いていたアプリは3つでした。その後2つ増えて5つになりましたが、固定費はほぼ変わっていません。理由は内訳を見るとわかります。
内訳
| 項目 | 費用 | 備考 |
|---|---|---|
| 独自ドメイン(yohakulab.app) | 年間 US$14.20 | Cloudflare Registrarでの.appの年間価格。マークアップなしの原価販売 |
| サブドメイン5つ | 0円 | 同じドメイン内であれば追加費用なし |
| ホスティング(Cloudflare Workers Static Assets) | 0円 | 静的アセットの配信は無料プランで無制限 |
| SSL証明書 | 0円 | Cloudflareが自動発行・自動更新 |
| アクセス解析(Cloudflare Web Analytics) | 0円 | 無料の解析プロダクト |
| コード管理(GitHub) | 0円 | publicリポジトリは無料 |
| 広告掲載の仕組み(Google AdSense) | 0円 | 掲載自体は無料。収益を得るための仕組みで費用ではない |
| 合計 | US$14.20/年 | 為替159円/USD換算で年間約2,258円、月あたり約188円 |
ドメイン代がほぼ全額で、それ以外はすべて0円です。ドメインの価格・為替レートともに確認日時点のもので、どちらも変動します。
なぜここまで安いのか
理由は2つあります。
ひとつは、すべて静的サイトだということです。 yohakulabのアプリはどれもアカウント登録がなく、サーバー側にデータを保存しません。入力した内容は端末(ブラウザ)の中だけで処理され、どこにも送信されません。これは「登録不要」にこだわる理由で書いた設計方針そのものなのですが、副産物としてサーバー側の処理そのものが存在しない構成になっています。
Cloudflareの料金ページには、Workers全体としては「1日あたり10万リクエスト」という無料枠の上限がありますが、これは動的な処理(コードを実行するリクエスト)に対するものです。今回調べ直したところ、「静的アセット向けのリクエストは無料で無制限」と明記されていました。yohakulabの6つのプロパティはどれもこの「静的アセット」の配信だけで完結しているので、アクセスが増えても、この無料枠の上限そのものに引っかかりません。
もうひとつは、ドメインレジストラとしてのCloudflareの方針です。 Cloudflare Registrarは「レジストリに支払う実費だけを、上乗せなしでそのまま請求する」という売り方をしていて、ここが唯一の実費です。多くのレジストラは登録は安く見せて更新料を上げる、といった価格設計をしますが、Cloudflareは登録も更新も同額です。
含めていないもの
正直に書いておくと、今回の内訳には含めていないコストもあります。
- AIアシスタントの月額プラン:アプリやブログを作る側のコストで、運用インフラとは性質が違うので今回は除外しました。こちらの記事で扱っています
- 執筆・開発にかけている時間:これは金額に換算していません
「サイトを動かし続ける費用」と「新しく作る費用」は分けて考えたほうが実態に近い、というのが今回書いてみての実感です。前者はほぼゼロに張り付いたまま、後者だけが「何を作るか」次第で増減します。
この先、費用が増えるとしたら
今のところ無料枠に大きな余裕があります。仮に将来、想定を超えるアクセスが来た場合や、サーバー側で処理が必要な機能(アカウント機能など)を足す場合は話が変わってきますが、その場合もCloudflare Workersの有料プランは月5ドルから(月1,000万リクエストまで含む)と、大きな崖ではありません。
ただ、今のyohakulabの方針は登録不要・サーバーにデータを持たない設計を崩さないことなので、当面この構成のまま、固定費は月188円のあたりに留まり続ける見込みです。個人開発を「まず小さく始めてみる」うえで、固定費の天井が低いことは、地味に効いてくる安心材料だと感じています。
筆者:yokafolio。「シンプルなアプリと、余白のある暮らし。」をテーマに、登録不要で開いてすぐ使えるWebアプリを作っています。
出典
- Cloudflare Workers 料金(無料プランのリクエスト上限・静的アセットの扱い・有料プランの料金。確認日: 2026-08-24)
- .appドメインのCloudflare Registrar価格(確認日: 2026-08-24)
- 為替レート USD/JPY 約159円(2026-08-21時点の実勢レートを参照)